9月30日に持ち込まれた水生の変な植物。電話で催促があった。は、はい。すんませんまだ時間がかかります。ていうか、まだ手をつけてませんでした。
とりあえず、いらしていたI先生とN先生に見せてみた。N先生「ミドリゼニゴケとかでは?」I先生「いやこんな単純な形は苔類ではない、藻類だよ」私も苔類か藻類か迷っていた。だってペカペカして、乾き方もワカメみたいなんだもん。でも実体顕微鏡で見てみると、藻類ではあり得ない、雑な細胞の並び方だ。たぶん苔類なんだけど、でもコケの図鑑にはこんなのは載ってない。ウキゴケよりもずっと形が雑で、ペナペナなのだ。
苔類の専門家に相談すべきか、それとも藻類の専門家に相談すべきか。コケと淡水藻類の図鑑の両方を端からめくったりして、だいぶ時間を費やしてから、とうとう諦めて、西のSさんに助けてメールを送ってみた。
そしたら本日さっそく、Sさん経由でお知り合いの方からお答えをいただいた。苔類だった。水中に生えているので、形が図鑑に載っている陸生型とは違ってしまっているみたいだ。
持ち込まれたのはこの苔類と、やはり水中に生えていたホウオウゴケ科の一種だった。水辺の蘚苔類って、水中でも(水没しても)生きていけるものが多いみたい。そして水生タイプは陸生タイプより形態が単純化する、と。勉強になりました。ありがとうございました。