経験を積んでだんだん分かってきたよ。プロジェクトをきちんと遂行したいときに気をつけるべきは、忙しい人に大事な役を頼まないことだ。どうしても多忙な人を大事な役に据えたいならば、当然ながらその人の「わやくちゃ」に巻き込まれるのを初めから覚悟しておくこと。
ふだんから多忙な人は、すでに仕事で手一杯にもかかわらず、ひとつくらい増えても変わらないだろう、と安易に仕事を引き受ける傾向にある。こういう人はすごく多い。もともと断れない性格だから多忙なのだとも言える。当然にも、スケジュール管理は在って無きがごとし。どんなに有能でも、どんなに真面目でも、限界以上の仕事を抱えている人は〆切を守れない。仕方の無いことなので、頼む側はそれを予測して備えておくこと。
さらに多忙が常態化している人の場合、大事な仕事を頼むのは非常に危険だ。そういう人は、やっつけ仕事に慣れてしまっており、仕事の質が下がることに対して警戒心が弱くなっている。期待したレベルの結果が上がってこなくてもがっかりしてはいけない。そもそもそういう人に頼んだことが間違いなのだ。
もし、そのポジションにどうしても超多忙な人が必要で「余人をもって代えがたい」ような場合には、予め万全のフォロー態勢を作っておかなければならない。特にスケジュール管理と仕事の質に関して。
逆に自分への戒めとするならば、果たすべき責任と他人への配慮を大事にしたいなら、仕事はちゃんと考えて選べ。断ることも責任のうちだ。ってことだと思う。あるいは、有能な秘書を雇えるくらい金持ちになれ。ってことかな。