六角ボルトのサイズ指標は、ねじ部分の直径で表され、その距離には「呼び径」という意味不明の名称がつけられている。呼び径のサイズ指標には、日本の規格ではM6やM8といった記号が使われており、記号の横の数字と呼び径の実距離が等しい。一方、頭の六角形部分の一辺から対辺までの距離が「二面幅」と呼ばれる。M6は呼び径が6mm・二面幅10mm、M8は呼び径が8mm・二面幅13mmである。M6とM8の間のサイズは、規格外。
だいたい素人にはこんな記号は意味が分からないので、ホームセンターで売っているボルトには、スパナの寸法(=二面幅の実測値に近い)が表示してある。この方がずっと分かりやすい。サイズ指標には他に、ねじ部分の長さ(名称不明)やねじの切り方(ピッチ)などがあって、この組み合わせでサイズが決まる。本当は、ボルトの頭部分の厚みとか、他にもサイズ変異はありうる。
実はさらに、アメリカ規格も存在する。二面幅12mmのボルトはアメリカンと思われ、ホームセンターではなかなか入手困難である。アメリカ規格のサイズ指標は、Wで表される。
このように意味のない分かりにくさを放置しているという点から見て、こうしたシステムの全てを決めている人々の頭の悪さがよく分かる。