22日の朝に獣医さんにひなたを連れて行って、全身麻酔で歯の治療をしてもらい、23日の午後に連れて帰ってきた。先生の説明によると、治療の前に血液検査をしたら、薬が効いて肝機能腎機能は回復していて、コレステロール値以外は正常値だった。で、全身麻酔をして歯科治療に入った。猫の歯によくできる破歯細胞性吸収病巣というのがいくつかの歯にあり、歯がほとんど無くなって骨が出ている部分は、削って歯茎が覆うようにした。それから歯石で覆われている歯を、歯石を取ってきれいにした。予想に反して、それ以上ひどいものは無く、抜歯はしなくて済んだ。歯茎の腫れは薬で治まった。
「年を取っているので」麻酔から覚めるのが遅かった、と言われた。まだ12歳くらいだと思っていたひなたさんが、年を取っていると言われると、やっぱりちょっとショックだ。麻酔による内臓の負担を減らすため、1日は点滴をしてもらっていた。緊張のせいか、ごはんは食べなかったそうだ。
病院で受け取って車に乗せたひなたさんはわりと元気で、点滴針を抜いた後に貼られたガーゼをむしり取った後は、バッグから出て車の窓の外を眺めたり、またバッグの中に戻ったりしていた。家に帰った途端にトイレに駆け込み、鳴きながらたくさんおしっこをして、興奮して絨毯をバリバリとひっかき、それからガツガツと薬入りのごはんを食べて、さっと2階のベッドの上に行って寝てしまった。
餌に混ぜる薬にも慣れてきたらしい。これはネフガードという薬で、簡単に言うと真っ黒な炭の粉。餌に混ぜるとイカ墨パスタのようになる。これを食べさせることで、炭の粉に体内の尿素を吸着させて排出しやすくするという。
夜になってもずっと寝ているので呼ぶと、元気に下りてきて、また炭入りのごはんを食べた。膝に乗ってきたところで錠剤を喉に押し込み、水を飲ませた。飼い主も錠剤を飲ませるコツがちょっと分かってきた。
なんとなく甘やかしたくなって夜は一緒に寝たが、夜中に3回も枕元に飛び乗ってきてその度に起こされた。時々鼻を舐めてくるので、口臭が全くなくなったのはとても助かる。
先生に、猫の歯磨きについて訊いてみたところ、綿棒を水に浸して、それで歯を拭うのが最も良いと言われた。そうやって歯垢を取っていれば、歯石がたまるのが遅くなるという。歯ブラシや指でこすると歯茎が痛い時もあるが、綿棒ならば痛くないし、綿棒を見て逃げ出すこともないからと。確かにそうだ。
ちなみに、今回の治療費は45,000円。予想よりだいぶ安かった。