ようやくイザベラさんが日本を離れました。はあ〜すごかった。北海道編は期待を裏切らなかったよ。
巻末の年表を読みながら「誰かを思い出すなあ」と思ってたら、イザベラがカイロにも行ったというところで、かの名作「バジル氏の優雅な生活」(坂田靖子)に登場する、崇拝すべき女性レディ・ヴィクトリアの顔がパッと浮かんできた。たとえ泣くようなひどい目にあっても、面白がって進んでしまう。周りを唖然とさせつつあっけらかんと自らの意志を実現してしまう。強引だけど憎めない。理知的で冷静、でも侠気にあふれた心優しい女性。坂田靖子さんがイザベラの旅行記を漫画にしたら、きっとすごく面白いだろうなあ・・・。なんかもう、絵柄が浮かんでくるよ。ほんまにやってくれへんかな。
ええと、本の感想を書くつもりが違う話になっちゃったけど。
何にせよ、旅行とはこういうものだ、という圧倒的な重みがある。飛行機とか新幹線が消し去ってしまった重み。こういう旅行、したいかも。
「日本奥地紀行」イザベラ・バード(高梨健吉訳・平凡社