県内ではめったに見つからないシソ科のとある種が見つかったとのことで、過去の発見例を尋ねられ、標本情報と未公表記録から探して3例を見つけ、答える。
たぶん公表された文献記録はないので、またローカル新聞で「県内初記録」とか騒がれるのかな。でもそんなこと言い出したら、皆が存在を知っているのに未記録の種って結構たくさんあるんだけど。調査をして標本を採って、それが初記録であることに気づいても、それを公表しない(できない)人はいっぱいいるのだし。この場合、発見者が行うべき最も適切な作業はたぶん、今回の例も含めて過去の標本や記録を精査して分布の特徴を把握した上で、誰でもアクセスできる媒体にきちんと公表することなのではないかと。ただ文献上の初記録を言うだけでは、あまり世の中の役には立たないので。
でもその作業は、普通の人にとっては少しハードルが高すぎる。やはり、分布情報自体は気軽にどんどん蓄積できる状態を作るのがいいのかもしれないなあ。