原稿は、標本活用に関するコラムである。日本の標本利用システムの整備状況についてちょこっと書いた。
そこで改めて、日本の大きな自然史博物館や標本庫のウェブサイトを軒並み調べて、標本閲覧や貸出の手続き方法や申込窓口などの情報を探してみた。驚いたことに、利用方法を掲載していない館がとても多い。どうして?標本データベースを公開しているんだから、その先の利用方法についての情報がちょこっとくらいあっても良いのでは?
九大は日本語のみの要項が載っていた。東北大のTUSも日本語のみだが連絡先が載っている。あとは、東大のハーバリウムが、管理者のメールアドレスや所蔵先を載せている英語のみのページがあるくらい。東大は標本庫が3つに分かれているから、これがないとお互い面倒なのだろうと思う。科博でさえ、見つけられる場所には存在しなかった。
標本利用が狭い研究者社会に限定されていた時代ならいいけど、データベースを公開するからには、そこから脱却しようとしてるんですよね。なんでもかんでもウェブサイトに上げろとは言わないけど、これでは活用促進とは言いにくいよねえ。実際のところ、標本利用申込が増えると困るのかな?
という辺りを原稿では指摘してみた。とりあえず、本が出るまでには、うちのHPに標本利用案内を作って入れとこう。