新聞記者さんから。ヨモギトリカブトの芽の見分け方について。全然似ていないと思う・・・。でも去年も中毒事例があったらしい。注意喚起したいので、トリカブトの芽の写真はないですか、というお尋ね。あいにく、出たばかりの状態を撮った写真はなかった。どんな違いがあるか、と訊かれて、あれこれ指摘してみる。毛、葉の形、匂い。
しかし毒草の図鑑を見てみたら、「山菜」と「山菜似毒草」カップルの王道とも言えるニリンソウトリカブトの芽の見分け方と並んで、ウマノアシガタゲンノショウコヨモギの葉も描いてあった。やっぱり間違える人は多いのかなあ。とりあえず、その図を資料として送った。
ひょっとして、こういうのを間違えてしまう人は、年長者に山菜のことを教えてもらった経験がないのではないだろうか、という疑いを持っている。一度でもヨモギの新葉を摘んで潰した経験があれば、少なくともトリカブトとは間違えようがないと思うのだ。ニリンソウトリカブトだって、言われるほど似てはいない。普段から見ていれば間違えたりしないよね。本とか図鑑だけを頼りにヨモギに似た見かけの葉を探そうとするので、取り違えてしまうのでは?
この推測が正しいとすると、新聞記事や本で読んだだけで山菜を採って食べようとする人はこれからもっと増えるはず。中毒事故は減らないだろう。山菜とかキノコとか、山の食べ物の知識は、経験豊かな人に直接教わるのが、安全原則だと思うんだけどなあ。