新幹線車中で、岩波『科学』に連載されている伊東乾さんの「物理の響き こころのひびき ―音楽への認知的アプローチ」をまとめ読み。たまたま別のネット上コラムでお名前を知ったんですが、すごく面白いですよね。こういう本物の教養人らしさって、今は滅多に出会えないし。本も読んでみたいと思う。
この連載を読むと、深い歴史的・哲学的知識を備えた上で音楽をめぐって理論的な分析を行うことが、いかに高度な知的営為であるか、いかに知的刺激に富んだ分野であるか、そして、いかに学問として進んでいないかということがよく分かります。広大な手つかずの土地が広がっている様が脳裏に浮かびます。これから面白くなるといいなあ。理論を踏まえた実技の本もぜひ読んでみたいんだけど・・・。