以前、ちょっとしたワークショップに参加した時、展示の企画として、同一規格の小さい展示ユニットを日本中のあちこちに設置する、というようなアイデアを出した人がいた。どこにいても同じものが見られる、みたいなイメージ。それを聞いて私が感じたのは、それはいかにもデジタル時代の都会人的なアイデアだ、ということだった。地方にいると、人を物理的に動かしたい、という強い欲望を持つ。どこでも同じものが見られるならば、地方都市は立ち行かなくなるのが必然だ。だから、都会の人がわざわざ地方に見に来るような、オンリーワンを作る必要がある。旭山だって、クラゲ水族館だって、結局そういうモデルでしょう。
と言いつつ、そういうパラダイムから脱することを、そろそろ考えないといけないのかも、とも思う。