日本全国、貴重な標本はかなり多くあるのに、仕事としてその管理を担う機関や人材が少なく、不十分な設備で非専門家が管理せざるを得ない。不適切な状態に置かれている標本がたくさんある。標本の意味を理解している人が少なく、社会に対してきちんと疑問を呈することができない。研究者も専門学会も、問題は認識していても改善に向けて何か行動するわけではない。
という構造を打破するために、標本の価値を一般の人に訴える機会が増えているのだと思うんだけど、正直なところ、効果は感じない。むしろ持ち込まれる標本が増えるばかりで、管理状態は一向に改善されない。本当に標本を救いたいなら、もっと色々な方法で、色々な方向に向かってアピールするべきなんだろうな。