日博協の研究協議会「東日本大震災から3年 復興への道のりを検証する」は、被災した館の今後の話をするのかなと思っていたのだけれど、そうではなく、この3年間を振り返って整理するといった内容だった。レスキュー委員会のシンポの続きみたいな。
参加者が40人前後と少人数だったことが幸いしたのか、比較的率直な意見が多く聞けて、これはこれで大きな意味があったと思う。これからの話や、第三者からの意見を多く聞く場は、また別の機会に設けてほしい感じだけれど。
これまで様々なところで意見交換をしてきて思うのは、専門職員がいないために人的ネットワークから外れていて、かつ協議会などの業界ネットワークからも外れているような小さなところの資料レスキューは、どう頑張っても遅れるだろうということ。時にはシビアに考える局面も必要かもと思う。
宮城の方も福島の方も「結局、ふだんの資料管理だ」という意味のことをおっしゃっていた。結局、ふだん必要最小限の資料管理もできないような状態(専門職員がゼロ・予算がゼロ)のところは、どんなに理想的な救援システムを作っても、宮城みたいに優秀なキーマンがいても、手が届かない。構造的問題だ、という。
まあ、岩手県の場合はそれ以前に、県全体にきちんと目を配るシステムが作れなかったことが最大の反省点で、今後のために改善が行われた点でもあるんだけど。