話は変わるけど、アクションシーンの喩えはなかなか面白いですね。私はアクションシーンがすべてつまらないとはさすがに思いませんが、面白く感じるのはメソッドに新奇性がある場合にほぼ限られています。「おっ、あんな新兵器が出てきたぞ!」とか「おお、そんな逃げ道があったか!」とかね。求めるのはどんぱちよりエレガンスです。新しい技術が洗練されつつある時期にメソドロジーが中心的課題になるのは当たり前で、それをつまらないと言ってはいけない。ただ、メソドロジーがSoWに辿り着くための踏み台に過ぎないことを忘れてはいけないとは思っています。
結局、中で何が起きているか分からないブラックボックスの上に、自分の仮説からモデルから結果の解釈まですべてが依拠していることの気持悪さ、それに自覚的な人が、ブラックボックスの蓋に手を伸ばすのだろうと思うのです。アクションシーンの喩えはその辺を分かりにくくしてしまう。「ほーらね、開けたらすっきりしたでしょ」と上手く示すことができればそれで済んじゃう話だけど、時間がかかるからなあ。「開けたらこんなことまで分かっちゃいました!」ってのも開けてみて初めて言えることだし。つまりは「気持悪さ」を論理的に説明しろってことなのかなあ。