なんか"D's basement"から人が飛んでくると思ったら,そういうことでしたか.それなら,もっとちゃんとレポートしないと申し訳ないじゃないですか.あんないい加減な感想を引いてどうしようというんだ・・・.おまけにここ数日,馬鹿なことばっかり書いてるし.すみませんね.

発表の内容は,1.液(エタ)浸標本のラベルにどんなインク・紙が良いか,諸外国の代表的博物館の例をいろいろ紹介,2.台紙貼り標本の台紙と針,昆虫標本のラベルの材質とインクは何が良いか,ついでにどんな記述方法が良いか,という話題で,非常に実用的でした.詳細は発表者の方々がいずれ公開して下さるでしょう.
で,そこから応用すると,植物標本のラベルは最もストレスの少ない環境にあるので,中性紙と,褪色しにくく紙にしっかり浸透する黒色インクを使っていれば,きっとインクジェットプリンタでも問題ない,という結論に至ったわけです.実際には試験をしてみないと分からないわけですが,少なくとも「ドットプリンタじゃなきゃダメ」という10年くらい前までの信仰はもはや迷信に近いということ.ていうか,今さらドットプリンタを新規で買ったりインクリボンを買ったりする余裕は,今の博物館には無いでしょう.

あと,懇親会での話題も含めて強く印象に残ったことを思いつくままに書く.プリンタのインクとかについてはユーザーの話だけでなくメーカーの人の話も聞いたら役に立つんちゃうかという話と,2年間で8万点の液浸標本を作った話と,その作業をボランティアさんをチラシで募集して毎日勉強会をするところから始めた話と,ラベルの地名は日本式に大きな地名から順に書く方が実は整理が楽という話と,分類学者にとって採集は儀式に等しいけど生態学者にとってはサンプリングだという話.あと学芸員のデータベースを作ったらどうかという松浦先生の提案は,意外とハードルが高いかもと思いました.

結局,ちゃんとしたレポートなんて書けない.