クマ・シカ問題を勉強して、草原性の植物と昆虫を勉強しているうちに、頭の中でつながって見えてきた。嘘っぱちだけど、一つの絵になっている。
1960年頃までは、広葉樹を伐って炭を焼いていた。馬も飼っていたので草も刈っていた。60年代から70年代末にかけて、広葉樹を伐って針葉樹を植えた。草原にも針葉樹を植えた。森林面積の半分は針葉樹になった。残りの草原は、掘り返して外来牧草を蒔いて、牛を飼った。20年後には木が売れて、畜産経営もうまく行って、豊かになるとみんな思ってた。そんでまず草原性の生き物がいなくなって、イヌワシも減った。
でも林業も畜産も儲からず、山から人が下りていった。だけど生活はそれなりに都会化して、草や木を刈らなくても良くなった。里山は緑豊かになった。前は禿山だったのに。それで、クマが下りて来た。針葉樹林は真っ暗だし、緑の里山は居心地がいい。すぐそばの畑にはおいしいものがたくさん。
放置された牧草地では、牧草が消えない。藪の中にいつまでも残る。それで、シカが増えてきた。あちこちの山においしい牧草がたくさんあるし、どんどん広がっていく。江戸時代の里山はシカだらけだったのだから、元に戻るだけかと思いきや、当時のような狩猟圧・捕食圧はもう無い。あっと言う間に増えすぎて、また禿山になって、自滅。クマも共倒れ?それとも、広葉樹が増えた山に戻って行くのだろうか?
というような未来にしないためには、林業と放棄牧草地をなんとかしないといけないんだろう。