何人もの遠方の方が心配して下さって、メールを下さる。盛岡はじめ内陸市町村の被害の小ささが報道されていないので、岩手県にいる、ということで心配して下さるのですが。岩手県に限って言えば、地震による物理的な被害は全体としては小さいと言えます。ほとんどの被害は津波によるもの。なので、海に面していない所は、海に面した所に比べれば、被害がとても小さい。
だから、状況が違っていれば、内陸部の各市は、沿岸の支援基地として、もっと機能したはずだった。状況を厳しいものにしているのは、物流拠点である仙台とそこからのルートが機能を停止するほどの大きな被害を受けたこと。内陸部でも頼れるものがなくなり、支援基地としての機能が十分果たせないでいる。それで内陸部では今、役に立ちたいのに効果的なことは何もできないというストレスに、皆が耐えているような状態にあると思う。
東北の各都市は本当は陸の孤島であって、たった1〜2本のルートでなんとか支えられていたのだということに、今回のことで初めて気づきました。状況は、岩手よりも宮城・福島の方がさらに厳しいはず。この1週間のテレビ報道が岩手中心だったのは、岩手の被害が一番ひどいからではなく、空港が生きていて復旧作業が比較的早く、報道陣が入りやすい場所だったからに過ぎない。まだ大変な場所がたくさんある。