自然公園のボランティアさんたちの研修会。早池峰の稀少種の話から始めて、岩手県絶滅危惧種について、生物多様性国家戦略2012の「4つの危機」にそって、全般的な話をした。
とても熱心で詳しい方が多かった。講演後に受けた質問から。

Q1:高山植物は「氷期の生き残り」と言われるが、氷期の環境というのがどうも想像できない。
A1:氷期最盛期には今より6℃くらい気温が低かったと考えられています。全てが氷漬けだった、というわけではありません。今のアラスカなどの環境から類推することはできます。それから、高山植物は明らかに高山という特殊環境に適応しているので、氷期のままの姿ではないと考えられます。

Q2:アカエゾマツは乾燥しているところが好きで、氷期が終わって日本列島が湿潤環境になったので本州から消えた、と聞いたことがあるが。
A2:北海道のアカエゾマツは湿地にも生えるので、アカエゾマツが乾燥地を好む、という話はよく分かりません。他種との競争に弱いので、他種が生えにくいところに生き残っている、と言われています。(よく分からなかった。質問のソースを調べる必要がある。)

Q3: 早池峰のアカエゾマツが松枯れにならないか心配だ。
A3: アカエゾマツはトウヒ属で、アカマツなどのマツ属からはちょっと遠い仲間なので、大丈夫と考えられています。