復旧工事が予定されている堤防の近くで、去年の秋、わずかに残ったマルミノシバナ(オオシバナ)2個体を株分けして避難させた。この場所は、県内にただ1ヶ所残ったマルミノシバナ生育地と思われていた。その後で、幸いにももう1つの生育地情報が得られたので、県内2ヶ所になった。とは言え、個体数はわずか数個体。もう風前の灯。
http://d.hatena.ne.jp/mahoro_s/20121002/1349179688

移植した個体は植木鉢で無事に冬越しして、今また花をつけている。
その同じ場所で先週、もう1個体見つけたとの情報をOさんにいただいた。間違いなく近いうちに工事が行われる場所で、現地に残しても生残の見込みがないので、急いで避難させようと今日行ってきた。日曜なら工事もお休みだから、近づいても怒られないだろう。8時10分出発、10時に現地着。
堤防工事はまだ始まっていなかったので一安心。砂浜に、漁師さんの作業小屋と漁船が増えていた。
で、移植作業と周辺のフロラ調査を終えて、まだ残り時間があったので、今まで調べていなかった場所へぷらっと行ってみた。期待はしておらず、ただ念のため見ておこうと思っただけだったんだけど、近づいてみたらなんか有望そうな塩性湿地があるではないですか。津波で水門が壊れたことで、新たに発生した生育適地と思われる。で、ウロウロしたらすぐに2個体が見つかった。両方とも未熟果実をつけている元気な個体。とりあえず、生残の見込みがない場所にいる個体だけ避難させることにした。
これで合計4個体を避難させたことになる。たったの4個体だけど、まあ繁殖可能性が増えたということで、だいぶマシか。工事が完了するまでは大事に育てて、その後で生育適地を見つけて戻す予定。